ArduinoとVS-C3コントローラーでリレーを操作 ハードウェア編

店のスタジオにあるストロボの位置合わせをワイヤレス化する記事です。
これまで有線で固定されていた操作盤をArduinoとVS-C3(PS2互換)に置き換えます。

既存のコントローラーが壁に据え付けられている様子
既存のコントローラー

この操作盤はボタンの位置関係が非常につかみづらく、左のボタンを押すと左移動。右を押すと右移動。ここまではいいんだけど、左下をおすと上移動。右下は下移動。ドラクエ3のダンジョンでコントローラーの上下左右がシフトする床があったんだけど、あれを仕事中にやらされる感じでとてもやりづらいのでした。
さらに配線の長さの都合上、操作中の自分の立ち位置を自由に決められず非常に使い勝手が良くありません。
ワイヤレス化によって直感的にどこのポジションからでも動かせるようにします。

これまで物理スイッチでOn/Offしていたところをマイコンからのリレーに置き換えます。 また、操作盤は2個あったのでこれらを1つのコントローラーだけですべて操作できるようにします。

システム変更の前後比較

既存の操作盤の中身

作りは非常にシンプルで、ボタンの数だけモメンタリのプッシュスイッチが埋め込まれているだけでした。各配線は32vにプルアップされています。

コントローラーの回路図

この操作盤のケーブルが天井を這ってストロボラックの上に積み上げられたモータードライバ的な装置につなげられています。

配線をテスターで確認して表にまとめました。

コントローラーのピンアサイン(カメラ後ろ側)
コントローラーのピンアサイン(カメラ後ろ側)

リレー基盤

Arduinoからの信号をトランジスタアレイを通してリレーに繋ぎます。リレーは秋月からドサッと32個買いました。TD62083は中に逆起電力を受け流すフリーホイールダイオードが内蔵してあるので大変に作るのが楽です。部品点数が減るのでありがたい。

本当はSSRのスマートなアレイがあれば最高ですが、負荷が直流なので今回は物理リレーを使用しています。

リレー基板回路図

プリント基板を作るのは面倒なのでユニバーサル基盤で作っています。自作エフェクタでは良くPress-n-Peelを使っていましたが、歩留まりが悪いので最近は使っていません。

リレー基板実態配線図
リレー基板部品面
リレー基板配線面

Arduino MEGA

動かしたいリレーの数が32個と多く、I/Oが14個のArduinoでは足りないので、I/Oピンが54本のArduino MEGA(のクローン)と純正シールドを使っています。

ワイヤレスの受信モジュールはシールドの写真左上フラットケーブルで接続。リレーのたくさん載った基盤は右の多極コネクタに接続。 TD62083から先に送るリレー駆動用の5Vが真ん中下のターミナル。

ArduinoMEGAとシールド

コントローラー

VS-C3 ロボット専用無線コントローラ を使ってみました。ネット上でログが多く、 PS2純正を使うよりも 楽に仕上がりそうだったのでこれにしました。

ハードウェアはここまでになります。次回ソフトウェア編をどうぞ